アニメ「無職転生~異世界行ったら本気だす~」第12話のあらすじと感想をまとめています。
感想には独断と偏見と原作をもとにした解説と、軽いネタバレが含まれていることをご了承ください。
第11話「子供と戦士」おさらい
- ロキシーがフィットア領の掲示板でパウロの伝言を読んでいると冒険者の男女と知り合う
- 石化の森で危機に遭ったトクラブ村愚連隊を見殺ししたルーデウスをルイジェルドは責める
- 依頼交換を知って脅してきたノコパラをルーデウスはリカリスの町ごと沈めようと考える
- ルーデウスの覚悟を知ったルイジェルドは自分の正体(デッドエンド)を明かして逃げる
- ルイジェルドとルーデウスが和解すると「デッドエンド」は再び結束して旅を続ける
第12話「魔眼を持つ女」感想と解説

第12話「魔眼を持つ女」あらすじ
魔大陸最南端の港町・ウェンポートに到着したルーデウスたち。
3人は船でミリス大陸へ渡ろうとするが、スペルド族がいるという理由で途方もない渡航費用を請求されてしまう。
その夜、資金不足に悩むルーデウスの夢にヒトガミが姿を現すと、彼に助言を残していく。
翌日、ルーデウスが町の中を散策していると、お腹をすかせた謎の少女と出会う。
引用元:dアニメストア
アニメ「無職転生」第12話はライトノベル4巻に収められています。

「デッドエンド」魔大陸最南端に着く
エリスは生まれて初めて海を見て大よろこびする。

全裸で泳ぐと言ってエリスが装備を外し始めると、ルーデウスはエリスのあられもない姿を期待して「ぐふふふ」と気持ち悪く笑う。
トカゲに乗ったルイジェルドが「海には魔物がいるから泳ぐのはやめておいたほうがいい」と止めると、二人は「えー!」と不満の表情で叫んだ。
船が魔大陸の港に入る様子をロキシーが甲板の上から見ている。
「デッドエンド」はトカゲに乗ったまま、赤茶けた風景をした港町に入っていく。
多くの人や物でにぎわっている港町を楽しそうに歩くルーデウスたち三人。

いよいよ「無職転生」第2クールが始まりましたが、やっぱり作画がきれいですね。
エリスは13歳になって、少し大人っぽくなっています。
エリスの声は、加隈亜衣(かくまあい)さんが担当しています。
加隈亜衣さんの代表作には「ハイスクールD×D」のロスヴァイセ役や「アイカツ!」の音城ノエル役などがあります。
この世界では15歳が成人年齢なので、エリスはもうすぐ大人の女の子といった扱いでしょうか。
目の前で成人前の女の子の全裸が拝めるとなれば、ルーデウスでなくても気持ち悪く笑ってしまいそうです。
ルーデウスの心の声は、杉田智和(すぎたともかず)さんが担当しています。
杉田智和さんの代表作には「銀魂」の坂田銀時役や「涼宮ハルヒの憂鬱」のキョン役などがあります。
ルーデウスの声は、内山夕実(うちやまゆみ)さんが担当しています。
内山夕実さんの代表作には「結城友奈は勇者である」の犬吠埼風役や「きんいろモザイク」の猪熊陽子役などがあります。
そしてルイジェルドの声は、浪川大輔(なみかわだいすけ)さんが担当しています。
浪川大輔さんの代表作には「ルパン三世」の石川五ェ門役や「HUNTER×HUNTER」のヒソカ=モロウ役などがあります。
ウェンポートは魔大陸の最南端にある魔大陸唯一の港町です。

食事の美味しさは魔大陸の北西にあるクラスマと一、二を争っているということです。
クラスマでは海人族と交易があるので、海産品が豊富で食事も美味しいんでしょうね。

ウェンポートは赤茶けた建物に魔族が多めだけど人族もちらほらいて、映画「スターウォーズ」の砂漠の惑星タトゥイーンみたいでワクワクします。
ほぼ同時期にロキシーたちの乗った船もルーデウスたちがいるウェンポートに入ってきました。
長命なミグルド族であるロキシーの外見は特に変わっていないようです。
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スペルド族の法外な渡航費用
船酔いで苦しむタルハンドに、エリナリーゼは「情けないですわね」と容赦ない言葉をかける。

ロキシーはため息をつきながら、船を降りてすぐに喧嘩を始める二人を仲裁する。
「デッドエンド」はミリス大陸へ渡ろうとするが、スペルド族の渡航費用は緑鉱銭200枚と聞いて驚く。
三人は食事をしながら渡航費用について話し合うが、良案は浮かばずルイジェルドが「申し訳ない」と頭を下げた。

「黒狼の牙」の元メンバー、炭鉱族のタルハンドと長耳族のエリナリーゼの登場です。
タルハンドの声は、大塚芳忠(おおつかほうちゅう)さんが担当しています。
大塚芳忠さんの代表作には「NARUTO ナルト」の自来也役や「鬼滅の刃」の鱗滝左近次役などがあります。
エリナリーゼの声は、田中理恵(たなかりえ)さんが担当しています。
田中理恵さんの代表作には「転生したらスライムだった件」のトレイニー役や「ローゼンメイデン」の水銀燈役などがあります。
タルハンドとエリナリーゼは「黒狼の牙」時代から仲が悪かったそうです。
かといって嫌っているわけではなく、憎まれ口を叩きながらも信頼している仲間という感じのようです。
しかし一緒に旅をするロキシーは気苦労が絶えない様子ですね。
ロキシーの声は、小原好美(こはらこのみ)さんが担当しています。
小原好美さんの代表作には「まちカドまぞく」の吉田優子/シャミ子役や「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の藤原千花役などがあります。
「デッドエンド」は魔大陸を一年かけて南下しているあいだに知名度が上がっていたようで、ウェンポートでうわさされるほどになっていました。
「狂犬のエリス」と「番犬のルイジェルド」、そして「飼い主のルージェルド」。

惜しいですが、「バター犬のルーデウス」と呼ばれるよりはよかったかもしれません。
というか「バター犬」という言葉を検索して、顔を赤らめた人も多かったのではないでしょうか。
スペルド族の渡航料金の緑鉱銭200枚は、日本円だと約20万円です。
人族なら鉄銭5枚(約500円)で、魔族は種族によって2倍から4倍の料金が必要となりますが、スペルド族は桁違いの金額ですね。
貨幣価値の低い魔大陸ではほとんどの人が、ルーデウスたちにもすぐにはとても払えない金額です。
ルーデウスたちが渡ろうとしているミリス大陸には魔族差別が激しいミリス神聖国があります。
緑鉱銭200枚という法外な料金は、「魔族、ましてやスペルド族なんぞミリス大陸には来るな!」という意志の表れでしょう。
ちなみにスペルド族のミリス大陸から中央大陸への渡航料金は王札100枚(約500万円)で、これも「スペルド族は中央大陸へ来るな!」という拒絶を表した金額でしょうね。
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ヒトガミから一年ぶりの助言
ヒトガミが一年ぶりにルーデウスの夢にあらわれる。

ヒトガミは一年ぶりにあらわれた言い訳をしたあと、「露店で食料を買い込んで、路地裏を歩くといいよ」と助言をして消えた。
翌朝、浜辺で戦闘訓練をしているルイジェルドとエリス。
浜辺の岩陰から二人をのぞき見しているロキシーにルイジェルドが気を取られた隙に、エリスから一本を入れられる。

エリスはルイジェルドに一本を初めて入れることができて、跳びはねてよろこんだ。
ヒトガミのうっとうしいノリがなつかしい感じですね。
ヒトガミの声は、くじらさんが担当しています。
くじらさんの代表作には「NARUTO ナルト」の大蛇丸役や「ゴールデンカムイ」の山田フミエ役などがあります。
ヒトガミが一年前にした助言は「リカリスの町でペット探しの依頼を受けること」で、助言に従った結果、旅の費用は稼げましたがルイジェルドのあいだに確執が生まれてしまいました。
ヒトガミはピーハンター(ペットの誘拐で小銭を稼いでいたパーティー)をリカリスの衛兵に突き出していればルイジェルドと仲違いすることはなかったと主張しましたが、ルーデウスはヒトガミの助言に気をつけるようになります。

今回、ヒトガミが一年ぶりに助言したのは、ルーデウスとロキシーを会わせないようにするのが目的でした。
もしルーデウスがヒトガミの助言を聞かずにルイジェルドたちと浜辺で剣術の訓練をしていたら、岩陰からのぞき見していたロキシーとさっそく再開していたことでしょう。
ロキシーは浜辺を歩いていたらうわさになっている「デッドエンド」らしき二人を見かけ、「飼い主のチビの魔術師」を探しますが見当たりませんでした。
ルイジェルドの三叉の槍を見たロキシーが「まさか本当のスペルド族?」と恐怖を感じたとき、ルイジェルドからにらまれて(ただ気づかれただけですが)、震えあがって逃げ出してしまいました。
ヒトガミはルーデウスとロキシーの子どもが遠い未来に自分をおびやかす存在になることを未来視で見ているので、二人が再会しないようにもっともらしい助言をして妨害したのです。
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キシリカから魔眼をもらうルーデウス
ヒトガミの助言に従い、食べ物をたくさん買って路地裏を歩くルーデウス。
ロキシーの髪の色に似た女性とすれ違い、ルーデウスはロキシーのことを思う。
その後すぐに当のロキシーが同じ路地裏を走りすぎるが、お互いに気づかなかった。
お楽しみ中のエリナリーゼの甘い声がどこからか聞こえてきて、ルーデウスはにやける。

ルーデウスは空腹で倒れそうな乞食に出会い、「まさか、これか?」と思いつつ、持っていた食べ物を与える。
食べ物を食べて元気を取り戻したボンデージ姿の少女は、魔界大帝キシリカ・キシリスを名乗った。

キシリカは自分の魔眼でルーデウスを見て「気持ち悪い」と言い、命を救ってくれたお礼にとルーデウスの右目に指を突っ込んで魔眼(予見眼)を与えた。
ルーデウスはその帰り道、顔に傷のある男の頭に上から落ちてきた水がめが当たるのを、魔眼で予見して助ける。
ロキシーがルーデウスの背後を走って横切っていきますが、あのときロキシーはルイジェルドからにらまれ、怯えながら必死に逃げ帰っている最中でした。
宿に戻るとエリナリーゼは行きずりの男たち5人と乱交プレイ中で、錯乱したロキシーは中級の水魔術アイシクルブレイクを連発して宿を半壊させてしまいました。

情報収集もせずなにをやっているんだと言いたくなりますが、エリナリーゼは「定期的に性交しないと死ぬ呪い」にかかっているので仕方のないところでもあります(それにしても節操がなさすぎますよね)。
そしてついに魔界大帝キシリカ・キシリスの登場です。
キシリカ・キシリスの声は、井口裕香(いぐちゆか)さんが担当しています。
井口裕香さんの代表作には「とある魔術の禁書目録」のインデックス役や「ガールズ&パンツァー」の冷泉麻子役などがあります。
キシリカは第1クールの第8話で初登場していますが、今回キシリカとやりとりする場面はルーデウスまでギャグ調になっていましたね。

まるで昔のギャグアニメのようでしたが、あれはあれでおもしろかったと思います。
キシリカがルーデウスに言った「気持ち悪い」は、ルーデウスが人族にはあり得ないほどの魔力量を持っていることに対してです。
のちにキシリカはフィアンセのバーディガーディに「ラプラス以上の魔力量を持つ人族の子どもに会った」と話しますが、それがきっかけでルーデウスとバーディガーディは決闘することになります。
キシリカが左目をルーレットのように回して出した魔眼は「魔力眼」です。

「魔力を直接目で見ることができる魔眼」なので、ルーデウスの魔力量は気持ち悪いくらい多かったのでしょう。
ギレーヌも「魔力眼」を持っていますが、魔力を制御できないので通常は眼帯をつけています。

魔力災害(フィットア領転移事件)が起きる直前、上空に集まった異常な魔力量を見て恐れを感じていましたよね。
ルーデウスがもらった魔眼は「予見眼」で、「未来が見える魔眼」です。

魔眼に通す魔力で見える未来の時間を調整するようで、魔力を制御できないうちは映像が何重にもぶれて見えてしまいます。
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一週間で魔眼に慣れるルーデウス
ルイジェルドは魔界大帝キシリカ・キシリスや12個ある魔眼のことを知っていた。
ルーデウスは一週間ほどで魔眼に慣れ、どれくらい使えるかエリスと模擬戦を行う。

北神流のような戦い方をするエリスにルーデウスは魔眼を使って圧勝する。
ルーデウスは調子に乗ってルイジェルドにも模擬戦を挑むが、顔をボコボコに腫らして帰ってきた。

エリスはルーデウスに追いつけずに悔しがり、ルーデウスは偶然手に入れた魔眼でエリスに勝って浮かれていた自分をいましめる。
さすがルイジェルド、約300年前に復活したキシリカのことも知っていました。
キシリカは復活して500歳ほど経たないと全盛期の力が出せないそうです。
現在は少女の体型に似合っていない衣装ですが、あと200年もするとボンデージ姿が似合うバインボインのすっごいナイスバディになるんでしょうね。
ルイジェルドによると魔眼に一生慣れない人もいるそうですが、ルーデウスはわずか一週間ほどで使いこせるようになりました。
じつはその魔眼の制御のために引きこもった一週間という期間が重要でした。
ヒトガミはルーデウスとロキシーがウェンポートでばったり出会わないように、食べ物を持たせてキシリカに会わせたのです。
食べ物のお礼にキシリカが与えられるものは魔眼、魔眼は魔力を制御できなければ使えない、魔力の制御にはいくらかの時間が必要、いくらかの時間が経つあいだにロキシーはウェンポートを離れる、という目論見でした。
ヒトガミの目論見通り、ロキシーはすでに魔大陸を北上中です。

しかしルーデウスは今回ロキシーと会うことができませんでしたが、5年後にベガリット大陸で衝撃的な再会を果たします。
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謎の男ガルス・クリーナー
夜中に杖を持って宿を抜け出そうとするルーデウス。
ルイジェルドが「売るつもりか」と問い詰めると、ルーデウスは「密航するか規定の料金を払って船に乗るしか思いつかない。密航はルイジェルドの嫌う悪なので、杖を売ってお金を手に入れるのが最善の方法」と答える。

ルイジェルドはルーデウスの覚悟を聞いて、「海を渡り終えるまですべての悪事に目をつぶる。密輸人でも密輸船でも探せ」と譲歩した。
ルーデウスとルイジェルドの話が終わると、物陰からガルス・クリーナーを名乗る男があらわれる。
ルーデウスが魔眼を手に入れた日に、落ちてきた水がめの直撃から助けた男だった。

ルーデウスの杖、アクアハーティアを売れば、たしかに緑鉱銭200枚くらいはすぐに用意できるでしょう。
アクアハーティアはルーデウスの10歳の誕生日にボレアス家からプレゼントされたもので、値段はルーデウスの見立てによるとアスラ金貨200枚以上になるということです。

アスラ金貨200枚は日本円で約2千万円、緑鉱銭だと2万枚になります。
魔大陸なので一割の値段で買い叩かれても緑鉱銭2千枚なので、スペルド族が10人もミリス大陸へ渡れる金額を作れます。
ルイジェルドはアクアハーティアを売ることでルーデウスとエリスの仲を心配していましたが、エリスなら「わかったわ!仕方ないわね!」とか言って許してくれそうです。
ルイジェルドが「悪事に目をつぶる」と言ってくれたので、選択肢に密航が追加されました。
そこへガルス・クリーナーを名乗る、敵か味方かわからない謎の男があらわれます。
ぱっと見はくたびれた優男ふうですが、どうにも一癖ありそうな雰囲気です。

ガルス・クリーナーの声は、竹内栄治(たけうちえいじ)さんが担当しています。
竹内栄治さんの代表作には「デカダンス」のフェンネル役や「ようこそ実力至上主義の教室へ」の須藤健役などがあります。
これからガルス・クリーナーがルーデウスたちとどのように関わっていくのか楽しみですね。
ガルスについてのくわしい記事はこちら
まとめ:第12話の感想と解説について
今回は、第12話の感想と解説についてまとめました。
- 「デッドエンド」は港町に着くがミリス大陸へのスペルド族の渡航料金が超高額で驚く
- ヒトガミの助言で食べ物を買って路地裏へ行くと、キシリカ・キシリスに出会う
- 食べ物のお礼にキシリカから魔眼(予見眼)をもらい、魔力の制御で一週間引きこもる
- 魔眼を使えるようになったルーデウスはエリスに圧勝するがルイジェルドに惨敗する
- 杖を売って渡航料金を捻出しようとするがルイジェルドの譲歩で密航も可能になった
第1クールがよかったので第2クールへの期待もすごく高くなっていましたが、十分満足できた第12話でした。
これから当分は「無職転生」を楽しめると思うとワクワクしてきます。
エンディングで一瞬だけ映っていた、第1クールでお馴染みだった人物たちの登場が待ち遠しいですね。
以上、「無職転生」第12話「魔眼を持つ女」感想と解説でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
アニメ「無職転生」第12話はコミックス6巻に収められています。

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