アニメ「無職転生~異世界行ったら本気だす~」第20話のあらすじと感想をまとめています。
感想には独断と偏見と原作をもとにした解説と、軽いネタバレが含まれていることをご了承ください。
第19話「ルート選択」おさらい
- 一年ぶりにルーデウスの夢にヒトガミがあらわれ、魔眼に映像を見せて助言する
- 中央大陸に着いて船を下りた「デッドエンド」は北上してシーローン王国へ入る
- ルーデウスはアイシャを助けるが「兄はまごうことなき変態です」と言われへこむ
- ロキシーに手紙を出した翌朝、ジンジャーが迎えに来てシーローン王宮へ向かう
- ルーデウスはパックスの罠にはめられ王級魔術師用結界魔術の魔法陣に捕らわれる
第20話「妹侍女の生まれた日」感想と解説

第20話「妹侍女の生まれた日」あらすじ
ロキシーをおびき寄せる餌としてパックスに捕まり監禁部屋に入れられてしまったルーデウスの前に、 シーローン第三王子でパックスの兄・ザノバが現れた。
ザノバはあるものを取り出し、ルーデウスに質問をする。
すると事態は思わぬ方向へ…。
一方、エリスとルイジェルドはルーデウスが捕まったことを聞き救出に向かう。
引用元:dアニメストア
アニメ「無職転生」第20話はライトノベル6巻に収められています。

リーリャとアイシャはシーローン王国へ
空の異変をながめるブエナ村の家族とシルフィエット。
謎の光が広がる様子に危険を感じてリーリャがアイシャを抱きしめる。

光に包まれた次の瞬間、二人は水の中にいた。
アイシャをおぶったリーリャはシーローン王国の門にたどり着く。
リーリャはロキシーを頼ってシーローン王宮を訪ねる。
リーリャがロキシーの知り合いと知ったパックスが二人を牢屋に閉じ込める。

リーリャがとっさにアイシャを抱きしめたんですね。
原作ではリーリャとアイシャは魔力災害でシーローン王宮内に転移させられるのですが、アニメではシーローン王国付近の川の中に転移したようです。
ロキシーを頼ってシーローン王宮まで行ったものの、よりによってパックスがいるときにロキシーの名前を出したのはリーリャの不運なところでした。
パックスのゲス顔が板に付いていますね。

ロキシーは魔力災害が起きる一日前にシーローン王国を去っていました。
もしまだロキシーがシーローン王宮にいたら、リーリャ親子は牢屋に入れられたりしなかったんでしょうけどね。
リーリャについてのくわしい記事はこちら
ルーデウスに弟子入りするザノバ
魔法陣に捕らわれたままのルーデウス。
ルーデウスがルイジェルドとエリスに助けを求めて祈る。
階段をおりてきた男性が、シーローン王国第三王子ザノバ・シーローンを名乗る。

ザノバはルイジェルド人形をどこで手に入れたかとルーデウスに聞く。
ルーデウスがくわしいことはわからないととぼけると、ザノバはがっかりする。
次にザノバはロキシー人形を袋から取り出し、この人形に見覚えはないかと聞く。
ザノバはロキシー人形を手に入れた経緯を話し、製作技術のすばらしさを熱く語る。
ルーデウスはザノバにロキシー人形を絶賛され気をよくする。
わきの下に作ったほくろについてのやりとりで、ルーデウスがロキシー人形の製作者だとわかる。
ザノバは五体投地してルーデウスに弟子入りを懇願する。

ルーデウスが言った「ルスケテ」は、「ルイジェルド助けて」の略で、「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!! マサルさん」という漫画で登場した言葉です。
人形オタクのザノバ・シーローンはルーデウスと相性がよさそうですね。
ザノバの声は、鶴岡聡(つるおかさとし)さんが担当しています。
鶴岡聡さんの代表作には「コップクラフト」のアレクサンドル・ゴドノフ役や「七つの大罪」のタルミエル役などがあります。
ロキシー人形はキャストオフ仕様だったんですね。

ザノバの人形オタクらしい熱くて的確なレビューに感心してしまいました。
ロキシー人形も3Dモデリングで表現されていて大変わかりやすく、ザノバのレビューを聞いていたらなんだか欲しくなってしまいましたよ。
実はザノバは今回が初登場ではありません。
第1クール第7話で、パックスがロキシー人形をなめる場面の右下ににチラッと出ていました。

おそらくザノバはこのあと、ロキシー人形と大事な親衛隊(それも最後の一人)を交換したと思われます。
パックスについてのくわしい記事はこちら
人質の救出に単身向かうルイジェルド
兵士に案内されてシーローン王宮に入ってきたルイジェルドたち。
すぐにルーデウスを助けに行きたいエリスを止め、ルイジェルドは兵士から話を聞く。
パックスは兵士の家族を人質に取って、王宮の兵士を好き勝手に操っていると言う。
兵士たちは深く頭を下げて、ルイジェルドたちに人質の救助を頼む。
ルイジェルドは了承し、エリスにアイシャを守るよう指示する。
案内しますと言う兵士に、ルイジェルドは「大丈夫だ。俺にはわかる」と鉢金の下の額の目を指差す。

パックスは奴隷市場にコネを作ったことで私腹を肥やしていました。
その潤沢な資金で私兵を雇い、私兵を使って兵士の家族を人質にしていたのです。
原作では兵士たちによるパックス暗殺計画がありましたが、ルーデウスが監禁されたこととルイジェルドが人質を救出したことで未遂に終わっています。
しかしルイジェルドの額の目は便利ですね。
なにを手がかりにして兵士の家族を判別するのかわかりませんが、ルイジェルドが大丈夫だと言えば大丈夫な気がするから不思議です。
ルイジェルドについてのくわしい記事はこちら
ルーデウスを救出するため部屋を出るザノバ
部屋を這いずり回って結界魔術を解くための仕掛けを探すザノバ。
ルーデウスが結界魔術にくわしい配下はいないのかと聞くと、ザノバは最後の一人をロキシー人形と交換したので誰もいないと答える。
ルーデウスがここから出られたら弟子にしてもいいと言う。
ザノバはパックスをどうにかすればいいわけですねと言って部屋から出て行く。

ザノバがロキシー人形と交換した最後の配下がジンジャー・ヨークです。
ルーデウスを罠にはめたジンジャーは、もとはザノバの親衛隊でした。
パックスの親衛隊になったとき王宮の仕事を辞めようとしましたが、ジンジャーの家族も人質に取られたせいで親衛隊を続けざるを得なくなりました。
ザノバは物心ついたときから人形だけを偏愛していて、人としての感情が欠落しています。
なのでザノバに忠義を尽くすジンジャーも、気に入った人形があれば簡単に手放してしまうのです。
すばらしい人形の製作者だからルーデウスにも敬意を払うのであって、もしルイジェルド人形やロキシー人形と関係なかったら、ルーデウスは魔法陣に捨て置かれていたでしょうね。
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パックスを引きずり歩く「怪力の神子」ザノバ
あわただしい様子のシーローン王宮。
アイシャがエリスにシーローン王国の「怪力の神子」の存在を説明する。

ザノバに首根っこをつかまれたパックスが叫び声をあげる。
親衛隊や兵士が止めるが、ザノバはパックスを引きずりどこかへ向かう。

ザノバを見たアイシャが、あの人が「首取り王子」ザノバ・シーローンだと怯える。
エリスは不敵にほほ笑んで飛び出して行く。
ザノバは「怪力の神子」で「首取り王子」です。
「神子」とは「人間にとって利益のある呪いを持つ者」のことで、ザノバは「人間の首を簡単に引き抜ける怪力とほとんどの物理攻撃を無効化する頑丈な肉体を持つ」ので「怪力の神子」と呼ばれています。
「神子」は世界中に十人ほどしかいない貴重な存在です。
ザノバは物理攻撃は無効ですが熱や魔術には弱く、シーローン王宮にはザノバが暴れたときに取り押さえるためのザノバ専用魔道具が用意してあります。

「首取り王子」は、ザノバが三歳のときに生まれたばかりの弟の首を力の加減ができないせいで引きちぎってしまったことと、十五歳のときに結婚した妻の首をねじ切ったことで、そう呼ばれるようになりました。
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ザノバがパックスを締め上げルーデウスを救出
ザノバはパックスの頭をつかんで持ち上げルーデウスに見せる。

親衛隊や兵士が集まる中、エリスとアイシャも駆けつける。
ザノバは痛みで叫ぶパックスの頭をさらに締め上げ、ルーデウスの解放を要求する。
ルーデウスはロキシーを呼ぶためのエサだと言ってパックスは拒否する。
パックスがジンジャーに助けを求め、家族がどうなってもいいのかと脅す。
エリスがルイジェルドが助けに行ったから家族は大丈夫と言い切る。
エリスの言葉を聞いたジンジャーは剣を収め、ザノバに忠誠を誓う。
パックスはザノバから首を引きちぎられる寸前で、ルーデウスを解放すると叫ぶ。

ザノバはこれに懲りたらもう悪さはするでないぞと言い、パックスの腕に軽くふれると変な方向に折れ曲がった。
ルーデウスはあっさり問題解決して拍子抜けするが、状況がわからず困惑する。
ザノバの圧倒的な暴力により問題が解決しました。
ルイジェルドの人質救出も効果がありました(このときはまだ予定ですが)。
ザノバには前科があるので、「お前の首をいまにも引っこ抜きそうだ」という脅し文句が効くわけですね。
しかし腕をなでただけでへし折るとは、ザノバの怪力恐るべしですね。
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人質になった家族を救出したルイジェルド
ルイジェルドが人質になった親衛隊や兵士の家族を助け出す。

涙の再会を果たすジンジャーの家族やリーリャ親子や兵士たち。
ルーデウスがアイシャの頭をなで、リーリャとほほ笑み合う。

ザノバが「師匠!ご無事で!」とルーデウスを空中高く放り投げる。
そして落ちて負傷したルーデウスに治癒魔術をかけるようジンジャーに指示する。
さすがと言うかやはりと言うか、ルイジェルドが人質になった家族を助け出して戻ってきました。
しかも朝日を背景にしてちょっとかっこいい感じで。
原作ではジンジャーは独身なので、涙を流して抱きしめていたのはきょうだいでしょう(あるいはアニメでは設定を変えて子どもたちかもしれません)。

アイシャは賢い子どもなので、ルーデウスとリーリャが旧知の仲のように親しくしているのを見て、飼い主が兄だと気づいたでしょうね(エリスが言いかぶっていたし)。
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リーリャ親子と別れる「デッドエンド」
シーローン王国から旅立つ準備をする「デッドエンド」とリーリャ親子。
エリスはアイシャに「ルー・・・飼い主はすごいんだから!」と自慢する。
リーリャはルーデウスに御神体とシルフィエットからのプレゼントが入った木箱を渡す。

リーリャはルーデウスを抱きしめ、誕生日をお祝いし、無事をよろこび、アイシャについて話す。
アイシャが来て、ルーデウスに旅の仲間に加えてくださいとお願いする。
母親から腹違いの兄に仕えるように言われているが、変態の兄に仕えるのはいやだと言う。
ルーデウスは少し考え、鉢金をはずしてアイシャに渡して言う。
「好きな人の物を身近に置いておくと、安心するものです。お兄さんもそうだったんじゃないでしょうか」「アイシャはどうですか?」
アイシャは少し考え、笑顔で「なんか、わかった気がします!」と言う。

リーリャとアイシャが乗った馬車を、手を振って見送るルーデウスとエリス。
「変態って言ってごめんね、お兄ちゃーん!」
そう叫ぶアイシャの頭をリーリャがなでる。

エリスが「なによ。やっぱりバレバレじゃないのよ」とあきれる。
やはりアイシャには飼い主の正体が兄だとわかっていました。
エリスが「やっぱりバレバレじゃないのよ」と言っていましたが、エリスも何度か言いかぶっておいてそれはないですよね。
御神体とシルフィエット手作りのペンダントが入った木箱。

あのけっこう大きな木箱をリーリャはどこに隠し持っていたのでしょうか。
ルーデウスはアイシャをうまく言いくるめていたようですが、パンツと鉢金を同列に語ってはいけない気がします(洗ったものではないという意味では同じですが)。
アイシャもルーデウスの意を汲んで、「なんか、わかった気がします!」と許してあげたのかもしれません。
まあ、どれだけいい感じにまとめても、ルーデウスはまごうことなき変態ですよ。
エリスについてのくわしい記事はこちら
パックスとザノバは責任を問われ国外追放に
パックスは王竜王国へ、ザノバはラノア王国へ留学という建前で国外追放されました。
しかしパックスは人質扱い、ザノバはラノア魔法大学に入学なので立場はだいぶ違います。
のちにザノバとルーデウスはラノア魔法大学で再会して、親友と呼べるほどの仲になります。
くわしくはパックスとザノバについての記事をごらんください。
オルステッドについてのくわしい記事はこちら
まとめ:第20話の感想と解説について
今回は、第20話の感想と解説についてまとめました。
- 魔力災害の光に巻き込まれたリーリャとアイシャはシーローン王国に転移させられる
- ザノバは捕らわれているルーデウスがロキシー人形の製作者とわかり弟子入りを願う
- ザノバはパックスを捕らえて引きずり首をねじ切ると脅してルーデウスを救い出す
- ルイジェルドが額の目でパックスに人質にされていた親衛隊と兵士の家族を救い出す
- 「デッドエンド」とリーリャ親子は別れるがアイシャはルーデウスを兄と見抜いていた
以上、「無職転生」第20話「妹侍女の生まれた日 」の感想と解説でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
アニメ「無職転生」第20話はコミックス9巻に収められています。

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