アニメ「無職転生~異世界行ったら本気だす~」第11話のあらすじと感想をまとめています。
感想には独断と偏見と原作をもとにした解説と、軽いネタバレが含まれていることをご了承ください。
第10話「人の命と初仕事」おさらい
- ルーデウスたちはリカリスの町に着くと、すぐに冒険者ギルドへ向かう
- 冒険者ギルドで変装したルイジェルドを紹介して、スペルド族の名誉回復を企む
- ヒトガミがルーデウスの夢にあらわれ、子猫探しの依頼を受けなさいと助言する
- ルーデウスは「デッドエンド」の初仕事でルイジェルドと価値観の違いを痛感する
- 「デッドエンド」は「ピーハンター」と手を組んで依頼の交換という違反行為を行う
第11話「子供と戦士」感想と解説

第11話「子供と戦士」あらすじ
ルーデウス、エリス、ルイジェルドがギルドの魔物調査の依頼で石化の森へ向かうと、そこには同じ依頼を受けた2組の冒険者がいた。
早い物勝ちで依頼を遂行しようとする中、ルーデウスはある判断を迫られる。
一方、ロキシーは転移事件が起きたフィットア領にあるルーデウスの家を訪れるが・・・。
引用元:dアニメストア
アニメ「無職転生」第11話はライトノベル3巻に収められています。
タルハンドとエリナリーゼ登場
魔力災害に遭ったフィットア領ロアに戻ってきたロキシー。
ロキシーは荒廃した土地と被災者を収容するテントが並ぶ光景に愕然とする。

残った壁に掲示板が設けられているのをロキシーが見つけ、あわてて駆け寄る。
掲示板の死亡者リストにルーデウスやパウロたちの名前がないことを確認して安堵するロキシー。
そして掲示板に貼ってある、パウロからルーデウスに宛てた伝言に気づいた。
すると背後でパウロの名前を口にする者がいて、思わず振り返ってパウロの知り合いかと尋ねる。
そこには長い髭をたくわえたがっしりした体格の男性と、金髪を巻き髪にした長耳族の女性が立っていた。

ロキシーはロアの町の惨状を見て相当驚いたでしょうね。
ロキシーはアスラ王国の異変を見て、シーローン王国から半年かけて戻ってきました。
魔力災害はのちに「フィットア領転移事件」と呼ばれ、多くのフィットア領民が犠牲になっています。
あの謎の光には人だけでなく、動物や植物、人工物まで飲み込まれています。
謎の光に飲み込まれた人や物は無差別に転移させられました。
空中や水中に飛ばされた人、紛争地帯に投げ出された人などもいて、転移後即死、または行方不明というケースが多数あったといいます。
ルーデウスとエリスはアスラ王国のある中央大陸よりはるか遠く、魔大陸へ転移させられました。
ルーデウスたちと一緒にいたギレーヌは紛争地帯に転移しています。
紛争地帯はアスラ王国の東、赤竜山脈の向こうにある無数の小国が覇権を争っている地域です。

パウロは自宅で魔力災害に遭い、抱いていたノルンと共にアスラ王国南部の草原地帯(リーリャの実家付近)に飛ばされました。
パウロは2か月かけ、ノルンを連れてフィットアに帰ってきています。
その後ボレアス家の執事アルフォンスと協力して「フィットア領捜索団」を立ち上げ、全国各地に転移したフィットア領民を救出するために働いていました。
パウロは下半身はクズ野郎ですが、いざというときには頼れる男なのです。
パウロからルーデウスに宛てた伝言は以下の内容です。
ルーデウスへ。
ゼニスとリーリャ、アイシャが行方不明だ。
ノルンは俺が保護している。
お前が現在どこにいるかはわからん。
だがお前なら一人でもここにたどり着けると考えている。
よってお前の捜索は後回しにする。
俺はミリス大陸へと行く。
そこがゼニスの生まれた故郷だからだ。
リーリャの故郷、実家にも伝言を残しておく。
お前は中央大陸の北部を探せ。
見つけたら下記まで連絡をくれ。
ゼニス、リーリャも同様に連絡をくれ。
また俺や家族のことを知る人物、あるいは元黒狼の牙メンバーへ。
捜索を手伝って欲しい。
中には俺に思うところのあるやつもいるだろう。
水に流せとは言わない。
罵ってくれてもいい。
靴を舐めろというなら舐めよう。
財産はすべて消えたので報酬は出せないが頼む。
俺の家族を探してくれ。
連絡先:ミリス大陸 ミリス神聖国首都ミリシオン 冒険者ギルド
パーティ名「ブエナ村民捜索隊」
クラン名「フィットア領捜索団」
パウロ・グレイラットより
パウロがルーデウスに全幅の信頼を置いていることがよくわかりますね。
後回しにされたのはちょっとさびしいですけど。
掲示板の前でロキシーと会った二人は、男性が炭鉱族のタルハンド、女性が長耳族のエリナリーゼ・ドラゴンロードで、「黒狼の牙」の元メンバーです。
タルハンドの声は、大塚芳忠(おおつかほうちゅう)さんが担当しています。
大塚芳忠さんの代表作には「NARUTO ナルト」の自来也役や「鬼滅の刃」の鱗滝左近次役などがあります。
エリナリーゼの声は、田中理恵(たなかりえ)さんが担当しています。
田中理恵さんの代表作には「転生したらスライムだった件」のトレイニー役や「ローゼンメイデン」の水銀燈役などがあります。
タルハンドは「黒狼の牙」では魔術師を、エリナリーゼは戦士として前衛を務めていました。
「パウロだけはいっそのこと、違う世界へでも転移して欲しかったですわ」と悪態をついていたように、エリナリーゼはパウロのことを嫌っています。
「黒狼の牙」が解散する際にリーダーのパウロが騒動を起こしてしまい、その騒動でメンバー全員の心に深く傷を残したということです。
ギレーヌはあっさりしていましたが、エリナリーゼはそのことがどうしても許せないんでしょうね。
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石化の森でブッキング
ルーデウスたちは冒険者ギルドの依頼で石化の森へ向けて歩いている。
依頼内容は石化の森に出る謎の魔物の調査で、調査するだけで屑鉄銭5枚、討伐すれば鉄銭2枚という割のよいものだった。
石化の森へ入ったら、すでに到着していた二つのパーティーが言い争いをしている。
ルーデウスが間に入って話を聞くと、冒険者ギルドのミスで依頼内容が被っていることがわかった。

依頼の成果は早い者勝ちということになったが、ルイジェルドは子どもたち(トクラブ村愚連隊)が心配だから手伝ってやろうと言い出す。
ルーデウスはルイジェルドがスペルド族だと知られるのを恐れ、「トクラブ村愚連隊」を手伝うことに反対する。
しかしルイジェルドは「ならば見殺しにするのか」と無茶を言うので、ルーデウスはいざというときに助けてあげるくらいなら、と折れる。
石化の森は、リカリスの町から歩いて丸一日かかる距離にあります。
しかし石化の森、いかにもヤバそうな雰囲気ですね。
こんなヤバそうな森に出る謎の魔物なんて、絶対ヤバいやつに決まっています。
依頼料は魔物の正体を突き止めれば屑鉄銭5枚(約50円)、仕留めれば鉄銭2枚(約200円)だったので、ルーデウスたちにはおいしい仕事なので受けました。
他のパーティーもおいしい仕事だと思ったようで、「スーパーブレイズ」と「トクラブ村愚連隊」がすでに来ていたというわけです。
原作ではそれぞれのパーティーが受けた依頼内容が微妙に違っていたのですが、アニメでは深く言及されておらず、単純なブッキングだったように描かれています。
冒険者ランクがBランクの「スーパーブレイズ」はDランクの「トクラブ村愚連隊」に「お前らにはこの森は厳しい」と偉そうにいっていましたが、まあ仕方ありません。
ルイジェルドも心配したように、「トクラブ村愚連隊」は明らかに実力不足でした。
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ルーデウスの打算
警戒することなく石化の森を進んでいくトクラブ村愚連隊を尾行しながら、ルイジェルドは迂闊すぎると心配する。
心配した矢先、二匹の魔物に前後をはさまれる三人の若い冒険者たち。
助けにいこうとするルイジェルドをルーデウスは止める。

ルーデウスはトクラブ村愚連隊に恩を高く売るために、ギリギリのピンチを演出しようと考えていた。
魔物に襲われて宙を舞うガブリンを見て、かまわず飛び出すルイジェルドとエリス。
二人は難なく二匹の魔物を仕留めた。
ルイジェルドはルーデウスを大木の幹に押さえ付け、ルーデウスが止めたせいでガブリンを助けられなかったと責める。
仲間割れはやめてくれと二人を仲裁するクルトに向かって、ルイジェルドは「子どもに責任はない」と言い放つ。
しかしクルトはルーデウスを押さえ付けているルイジェルドの腕をつかみながら、俺たちは子どもじゃない、冒険者だ、死ぬことも覚悟してきたつもりだ、と叫ぶ。

そして「仲間が死んだのは依頼の難度を見極められなかった俺の責任だ」と涙ながらに言った。
ルイジェルドがクルトの肩に手を置いて「子ども扱いして悪かった。お前たちは一人前の戦士だ」と謝ると、クルトはその場で泣き崩れた。
「トクラブ村愚連隊」を最初に襲った魔物は、原作ではエクスキューショナーという鎧で武装したゾンビですが、アニメではすごく歯並びのきれいな蜘蛛みたいな魔物でした。
あの魔物、歯医者を受診したら「よく磨けてますね」とほめられるでしょうね。
三人が走って逃げた先に待ち構えていた蛇の魔物はアーモンドコブラで危険度Bランクの強敵です。
前後をはさまれてどう見ても絶体絶命なのにルーデウスが「俺の策は完璧だ」などとフラグを立てたせいで、予想通り最悪の展開になってしまいました。
ガブリン、鳥みたいでかわいい冒険者だったのに。
ルイジェルドが怒るのは当然なので、今回はエリスはルーデウスをかばいませんでした。
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謎の魔物の正体
ルーデウスたちは石化の森の入り口まで「トクラブ村愚連隊」を送っていった。
エリスがクルトたちの後ろ姿に「がんばりなさいよ!」と声をかけると、クルトは振り返ることなく右手を上げて応える。
ルーデウスたちがまた石化の森の奥に戻ると、どこかで魔物と戦っている音が聞こえた。
ルーデウスたちは音のしたほうへ走って向かうが、すでにいくつもの死体が転がっていた。
頭上から叫び声が聞こえたので見上げると、赤い大蛇がブレイズをくわえてルーデウスたちを睨みつけていた。

謎の魔物の正体は、石化の森にはいないレッドフードコブラだった。
ルーデウスが「今度は助けましょう!」と叫ぶ。
レッドフードコブラは手強かったが、三人は見事な連携で攻撃して仕留めた。

強い魔物を倒してエリスはよろこぶが、ルイジェルドはブレイズを助けられなかったことを悔やむ。
謎の魔物、レッドフードコブラは手強かったですね。
ルーデウスのストーンキャノンを二発もよけるほど俊敏で、エリスの剣の一撃目を弾くほど硬いウロコを持っていました。
危険度Aランクの魔物なので、冒険者ランクBランクの「スーパーブレイズ」ではかなわなかったはずです。
そのレッドフードコブラの突進をルイジェルドは片手で止めてしまいました。
魔神ラプラスの親衛隊長を務めていたほどなのであれくらいの実力はあって当然かもしれませんが、目の当たりにすると驚きますよね。
ちなみに「スーパーブレイズ」のメンバーの死体は、売れそうな装備を剥ぎ取った後、ルーデウスが焼いて石化の森に埋葬しています。
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ルーデウス腹を括る
ルーデウスたち三人はリカリスの町に戻ってきた。
そこへノコパラが「デッドエンドご一行!」と調子よく声をかけてくる。
ルーデウスがノコパラを適当にあしらっていると、そばでジャリルとヴェスケルが震えながら抱き合っていることに気づく。

ジャリルたちから聞き出したようで、ノコパラはデッドエンドとピーハンターが依頼を交換していることを知っていた。
そして「冒険者ギルドに報告したら冒険者資格剥奪だろうな」とルーデウスを脅す。
ルーデウスが何が望みだと聞くと、ノコパラは毎月稼ぎの半分を持ってこいと強請った。
ルーデウスはこの危機を打開するための方法をいくつか考えるが、どれも良策ではなかった。
追い詰められたルーデウスは、エリスをボレアス家に帰すためにリカリスの町ごと滅ぼしてしまおうと考える。
ルーデウスが布で包んだ杖に魔力を込めると、突然リカリスの町上空が灰色の雲に覆われ始めた。

その選択はルイジェルドを裏切ることになるが、ルーデウスはエリスを守るために覚悟を決めた。
ノコパラの清々しいほどの悪者っぷりがいいですね。
「お金」は魔神語で「ヤーウィ」というのをノコパラのおかげで覚えることができました。
原作では毎月鉄銭2枚(約200円)を要求していましたが、アニメでは毎月稼ぎの半分になっています。
鉄銭2枚より稼ぎの半分のほうが金額が大きそうなので、アニメのノコパラが強欲のようです。
ルーデウスは水聖級魔術キュムロニンバスでリカリスの町を水没させるつもりでした。
リカリスの町はクレーターの中に作られているので、大雨を降らせればお皿に水が溜まるように町全体を沈められます。
町全体を水没させるためには水の量が相当必要でしょうが、ルーデウスの魔力量ならいけそうです。
しかしそんなことをすれば、もちろんリカリスの町の何の罪もない大勢の住人が犠牲になります。
大雨を降らせて人々が混乱している間にエリスを連れて逃げようなんて、ルーデウスはノコパラが小悪党に思えるほどの大悪党ですよ。
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ルイジェルド正体を現す
腹を括った様子のルーデウスを見たルイジェルドは、近くにあった瓶の水を頭からかぶる。
水をかぶったことで青い染料が落ち、スペルド族の象徴である緑色の髪が露になった。
ノコパラは緑色の髪のルイジェルドを見て腰を抜かして「デッドエンド!」と叫んだ。

通りにいた人たちはノコパラの叫びを聞いて緑色の髪を確認すると、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
ルイジェルドはノコパラの喉元をつかむと軽々と持ち上げ、ノコパラの頬に槍で一筋の傷をつけながら恐ろしい形相で脅した。
「町から出ていくからお前も忘れろ。もし次の町で俺たちの冒険者資格が剥奪されていたら・・・。俺から逃げられると思うなよ」

ノコパラは息ができないながらも苦しげに返事した後、白目をむいて失神した。
通報を受けた衛兵たちが駆けつけてくると、ルイジェルドは恐るべき跳躍力で町の外に逃げ去った。
ルーデウスは道端に座り込んでいるクルトとバチロウに気づくと、困惑しながら「なんでそんなに怖がってんだよ、命の恩人だろ?」と言い捨てる。
なにノコパラ腰抜かしてんだよ、お前が一番「デッドエンド」をおちょくってただろうがって感じですよね。
スペルド族の緑色の髪は、ルーデウスが思っていた以上に人々に恐怖を感じさせるものだったようです。
なぜ緑色の髪が人に恐怖を感じさせるのかというと、魔神ラプラスが持っていた「周囲に恐れられる呪い」を、自身と同じ緑色の髪をしたスペルド族になすりつけたからです。
魔神ラプラスは呪いの黒い槍をスペルド族に渡すことでその呪いをなすりつけましたが、スペルド族には本当に迷惑な話ですよね。
その絶対的恐怖のおかげで、ノコパラはルイジェルドに逆らうことができなくなったわけですが。
ルーデウスにはただ髪の色が違うだけなんでしょうけど、クルトとバチロウには青い髪と緑の髪のルイジェルドでは見え方がまったく違っているんでしょうね。
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真デッドエンド誕生
リカリスの町の外で、ルーデウスとエリスはルイジェルドを探す。
岩陰から出てくるルイジェルド。
ルーデウスはエリスにこの場にいるように手で合図し、ルイジェルドのそばへ行く。
ルーデウスは「依頼は効率のいい金稼ぎとか、あわよくばスペルド族の汚名返上とか、そんな、自分の甘えた考えのせいで・・・」とルイジェルドに謝った。
ルイジェルドは「いいや、お前はやれるだけのことをやってくれていたのだろう。悪いのは俺だ。お前があれこれ考えているのに気づいてやれなかった。しかし、さっきやっとわかった。あのとき、お前がやつを殺そうとしたとき、覚悟が伝わった」と返す。
ルイジェルドはひざまずくとルーデウスの肩に手を置き、「お前は守ろうと必死なだけだったのだな」と言ってエリスを見た。
ルイジェルドはルーデウスの胸を拳で軽く突き、「守るべきものがあるお前は戦士だ。すまなかった」と謝った。

「ルイジェルドさんにとって戦士って、何ですか?」とルーデウスが聞く。
ルイジェルドは立ち上がり、「戦士は俺の誇りだ。戦士は子どもを助け、仲間を大切にする。俺は戦士だ。汚名返上はできなくても、お前らのことは必ず守り抜く。だからお前もスペルド族のことは考えず、守る者のことだけ考えろ」と答えた。
ルーデウスは「誇り・・・」とつぶやいた後お礼を言い、「でも、ルイジェルドさんの悪評は必ず消します」とも言った。
「懲りないやつだな。そんなに俺が信用できないか?」と呆れたようにいうルイジェルドに、ルーデウスは「信用していますよ。だから報いたいんです」と返した。
「頑固なやつだな」「ルイジェルドさんほどじゃありません」といい合い、二人は笑いながら握手した。
(戦士、なんて大層なもんじゃないし、俺にはルイジェルドのいう誇りなんてものも、正直よくわからない。でも、なぜだろう。俺はルイジェルドに認められたことが、とても、嬉しかった)
ルーデウスがそんなことを考えていたら、「なによ!私は仲間はずれ?」とエリスが間に入ってきた。

三人は「これからもよろしく」といい合って笑った。
きれいな星空が印象的なシーンでしたね。
ルイジェルドは、ルーデウスが冒険者ギルドで髪を染めたルイジェルドを紹介したことや、「ピーハンター」と手を組んでお金を稼いだこと、石化の森で「トクラブ村愚連隊」の危機にすぐに動こうとしなかったことで、ルーデウスに不信感を募らせていました。
しかし依頼交換の件でノコパラに強請られて八方ふさがりになったルーデウスがエリスを故郷に帰すためならと覚悟を決めたことが、ルイジェルドの戦士の矜持に触れたようです。
多少の誤解はありましたが、ルーデウスとルイジェルドの間にあった溝がやっと埋まってよかったです。
三人が握手して笑い合うシーンでは胸が熱くなりましたよ。
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デッドエンド、アスラ王国へ
翌朝、ルイジェルドは頭髪をきれいに剃っていた。
ルイジェルドは剃った頭をなでながら、「今回のことで、人が俺の髪を恐れていることがよくわかったからな」と言う。

ルーデウスが呆気に取られていると、「あら、似合ってるじゃない!」とエリス。
ルーデウスはふと思い出してバッグの中を探す。
ルイジェルドが鉢金を額に巻くと、「それなら、額の目も隠せますね」とルーデウスが言った。

エリスが「ねえねえ、お揃いね!」とうれしそうに言うと、ルイジェルドも「ああ」とうれしそうにうなずいた。
「僕は今まで、一人ですべて何とかしなきゃって焦っていました。そしてこれが、今回の失敗の原因だと思います。この先も、いろいろ問題が起きるでしょう。でもそのとき、意見を違(たが)えて揉めないように、これからはみんなで話をして、どうするかを一緒に考えていきたいと思っています」
ルーデウスが二人に言うと、ルイジェルドとエリスが同意した。
ルーデウスがあらためて言う。
「それでは早速、第一回デッドエンド作戦会議を始めたいと思います。目標は、アスラ王国!」

ルイジェルドが額に巻いた鉢金(頭部の防具で鉄板が縫い込まれている鉢巻き)は、ルーデウスがリカリスの町で三人分買っていました。
原作ではルイジェルドが頭を剃ったせいもあり、順調に魔大陸の旅が進む様子が描かれています。
アニメではエンディングで旅の経過がさらっと描かれただけでしたが、魔大陸に武者修行で来ている冒険者たちとのエピソードは見たかったなと思いました。
ルーデウスたちのパーティー「デッドエンド」は、魔大陸縦断の一年間で冒険者ランクがAランクになりました。
中央大陸では有名なパーティーの一つだった「黒狼の牙」はわずか数年でSランクになったそうですが、ランクの昇格スピードでは「デッドエンド」も負けてはいません。
しかしルーデウスはBランクの依頼が最も効率よく稼げるので、Sランクに昇格できる資格を得てもAランクで活動を続けるつもりでいます。
エリスはSランク冒険者を名乗りたいようですが、目的はアスラ王国帰還のための費用を稼ぐためなので仕方ありません。
ルーデウスたちが港町ウェンポートに到着するシーンでエンディングが終わりましたが、エンディングの後にロキシーたちが乗っている帆船が入ろうとしている港も同じウェンポートです。
ウェンポートでのエピソードは第2クールで描かれると思うので、楽しみにしていたいと思います。
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まとめ:第11話の感想と解説について
今回は、第11話の感想と解説についてまとめました。
- ロキシーがフィットア領の掲示板でパウロの伝言を読んでいたら冒険者の男女と知り合う
- 石化の森で危機に遭ったトクラブ村愚連隊を見殺ししたルーデウスをルイジェルドは責める
- 依頼交換を知ってルーデウスを脅してきたノコパラをルーデウスは町ごと沈めようと考える
- ルーデウスがリカリスを水没させる前にルイジェルドがデッドエンドの正体を明かし逃げる
- ルイジェルドがルーデウスの真意を理解したことで「デッドエンド」は結束して旅を続ける
リカリスの町に入ってからずっとルイジェルドの表情がよくなくて息苦しい感じでしたが、最後に笑顔が見れて本当によかったです。
「デッドエンド」がパーティーとして一回り成長できましたしね。
仕事でも家庭でも冒険でも、やっぱり「ほうれんそう」は大事だと思いました。
第1クールの終わり方がよかったので、第2クールへの期待はどうしても高くなってしまいます。
第2クールは10月から始まるので、それまで楽しみにしていたいと思います。
以上、「無職転生」第11話「子供と戦士」の感想と解説でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
アニメ「無職転生」第11話はコミックス5巻に収められています。
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